対談:実証革命が切り拓く、経済学の新地平(経済セミナー2020年10・11月号)

特集から(経済セミナー)| 2020.09.29
経済セミナー』の特集に収録されている対談・鼎談の一部をご紹介します.

(奇数月下旬更新予定)

実証経済学の隆盛はめざましく、政策やビジネスの現場でも注目を集め、機械学習なども取り入れて進化し続けている。本号では、2020年度日本経済学会中原賞を受賞した奥井氏と、同石川賞を受賞した伊藤氏をお迎えし、両氏が京都大学に在籍当時から付き合いがあり、現在は共同研究者でもある依田氏をコーディネーターとして、3名の計量・実証経済学者に現状の評価から将来への展望までを語っていただいた。

1 はじめに

依田 近年、実証分析の手法や理論の進展に加え、インターネットやコンピュータの急速な発展により利用可能なデータが爆発的に増え、経済学がますます力を発揮できるようになっています。特に、実証経済学の隆盛には目を見張るものがあります。

そこで本日は、ソウル大学校の奥井亮先生、シカゴ大学の伊藤公一朗先生とともに、経済学の現状と将来展望について議論したいと思います。両先生は、それぞれ計量経済学の理論・応用研究、実証経済学研究の最前線で国際的に活躍され、2020年度日本経済学会中原賞、石川賞を受賞されました。奥井先生に授与された中原賞は、国際的に認知される業績をあげた45歳未満の経済学者に贈られる賞です。また伊藤先生に授与された石川賞は、日本の経済・社会問題の解決に貢献する研究をした50歳未満の経済学者に贈られる賞です1)。本日はお二人とともに、「実証革命」とも言うべき昨今の経済学の動向についてどのように考え、経済学は今後どこへ向かっていくのかについて考えたいと思います。

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脚注   [ + ]

1. 日本経済学会中原賞、石川賞の詳細については、同学会ホームページを参照。