(第9回)竹内 幹さん:世の中に広がるナッジの手法

経済セミナーインタビュー「この人を訪ねて(ロングバージョン)」| 2020.07.06

毎号話題の人をお訪ねして、研究や仕事についてインタビューする「経済セミナー」巻頭記事を大幅にボリュームアップして掲載。他ではお目にかかれない、第一線で活躍する経済学者のホンネをお届けします。


(偶数月下旬更新予定)

雑誌収録版:『経済セミナー』2020年4・5月号(通巻713号) この人を訪ねてVol.19 「世の中に広がるナッジの手法」

インタビュー日:2019 年 12 月 17 日

プロフィール

竹内 幹(たけうち・かん)

一橋大学大学院経済学研究科准教授。2007年、ミシガン大学経済学部博士課程修了(Ph.D. in Economics)。カリフォルニア工科大学研究員等を経て、2011年より現職。論文:”Non-parametric Test of Time Consistency: Present Bias and Future Bias,”Games and Economic Behavior, 71(2), pp.456-478, 2011.

 

 

 

ナッジとは?

— 竹内先生が関わっておられる、経済産業省 (経産省)のナッジユニットについてお伺いします。まず、「ナッジ」とは何でしょうか。

竹内 ナッジ (nudge) の言葉どおりの意味は、ひじで人を軽く突いて、その人の動きを変えるということです。つまり、強制力や明示的な指示・誘導なしに、対象者が自発的にこちらの望んでいる行動をとってくれるようにする一種の仕掛けですね。

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。→ . 会員登録(無料)はお済みですか? 会員について
ページ: 1 2 3 4 5 6