(第12回・最終回)できる範囲で力を届ける

みんなのストレス波乗り術(竹田伸也)| 2021.08.23
ストレスをなくそうとするのではなく、しなやかに対処する。海に浮かぶ発泡スチロールの船のように、大波にあらがうのではなく、波に乗って飄々とやりすごす。“波乗り”こそ、ストレスとつきあう一番の方法です。“みんな”のこころを楽にするストレスの波乗り術を、臨床心理学を用いてやさしくお伝えします。

(毎月下旬更新予定)

誰もが暮らしやすいコミュニティとは

さて、この連載もいよいよ最終回となりました。

みんなで一緒にこころを楽にすることを目指して、ここまでいろんな話をしてきました。その最後に、「誰もが暮らしやすいコミュニティ」ってどんなところだろうということを、一緒に考えてみたいと思います。

あなたは、「誰もが暮らしやすいコミュニティ」って、どんな場所だと思いますか? どのような条件が整えば、今いるコミュニティが誰にとっても暮らしやすくなると思いますか?

僕は、それを「弱さ」というキーワードから考えてみたいと思います。

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竹田伸也(たけだ・しんや)
鳥取大学大学院医学系研究科臨床心理学専攻教授。専門は、臨床心理学、認知行動療法。「生きづらさを抱えた人が生まれてきてよかったと思える社会の実現」をコンパスとして、その方向にそって自分にできることを進めている。最近は、自分のもつ弱さをかわいく思える技の開発に励んでいる。著書に、『マイナス思考と上手につきあう認知療法トレーニング・ブック』(遠見書房)、『対人援助職に効くストレスマネジメント』(中央法規出版)など。