出題(2026年9月号掲載分)/応募締切(9月8日)/解答(2026年12月号掲載)

エレガントな解答をもとむ(数学セミナー)| 2026.08.10
 『数学セミナー』のコーナー「エレガントな解答をもとむ」の出題を掲載します.奮ってご応募ください.解答・講評(3ヶ月後)は,本誌にてご確認ください.

(毎月10日頃の掲載予定)

$\def\t#1{\text{#1}}\def\dfrac#1#2{\displaystyle\frac{#1}{#2}}$

出題1

平面上の 2 点 $\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y}$ について,その 2 点間のユークリッド距離を $d(\boldsymbol{x}, \boldsymbol{y})$ とします.さらに,平面上の空でない有限集合 $X$ と点 $\boldsymbol{y}$ について,$X$ の各点 $\boldsymbol{x}$ から $\boldsymbol{y}$ までの距離の平均値を $d(X, \boldsymbol{y})$ と定義します.つまり,$X$ が $n$ 点集合 $\{\boldsymbol{x}_1\cdots, \boldsymbol{x}_n\}$ のとき

$\displaystyle{d(X, \boldsymbol{y})= \frac{1}{n}\sum_{k=1}^{n}d(\boldsymbol{x}_k, \boldsymbol{y})}$

です.

(1) $0 < a$ とします.正方形領域 $D = \{ (x,y)\,:\, |x| \leqq a, \ |y| \leqq a \}$ について,$c = \sqrt{2} a$ とおくとき,次の 2 つの命題が成り立つことを示してください.

  • (i) どのような空でない有限集合 $X \subset D$ についても,$d(X, \boldsymbol{y}) = c$ を満たすような点 $\boldsymbol{y} \in D$ が存在する.
  • (ii) $c’$ を $c$ 以外の実数とする.このとき,ある空でない有限集合 $X \subset D$ が存在して,どのような点 $\boldsymbol{y} \in D$ についても $d(X, \boldsymbol{y}) \ne c’ $ となる.

(2) $0<b<a$ とします.領域 $D = \{ (x,y)\,:\, b \leqq |x| \leqq a, \ b \leqq |y| \leqq a \}$ について,(1) の実数 $c$ と同様の性質を持つ実数は存在するでしょうか.存在する場合はその数を $a, b$ を用いて表してください.

出題: 中上川友樹 (湘南工科大学情報学部)

出題2

平面上に異なる 4 点 ${\rm A_1}$, ${\rm A_2}$, ${\rm A_3}$, ${\rm A_4}$ があります.この 4 点の中の 2 点を結んで直線を引けば,一般には 6 本の直線ができます.この 6 本の直線の交点は一般には下図のように 3 点 ${\rm B_1}$, ${\rm B_2}$, ${\rm B_3}$ が追加されて,全部で 7 個になります.次にこれらの点を直線で結べば,一般には 3 本の直線が追加されます(下図の 3 本の破線).図には書いていませんが,これらの 9 本の直線の交点は,一般には 6 点が追加されて,全部で 13 個になります.このような操作を無限に繰り返して,点と直線を追加してゆきます.

(1) 最初の 4 点が特別な配置にあるときは,点も直線も有限個しか現れないことが起こります.そのような 4 点の配置をすべて求めてください.

(2) 最初の 4 点が ${\rm A_1} (1,0)$, ${\rm A_2} (2,0)$, ${\rm A_3} (0,2)$, ${\rm A_4} (0,1)$ のとき,この操作によって現れる点は有理点($x$ 座標,$y$ 座標がともに有理数である点)になります.この操作を無限に続けると,平面上のすべての有理点が現れるでしょうか.それともこの操作では決して得られない有理点が存在するでしょうか.

(3) この操作によって得られた 3 点 ${\rm B}_1$, ${\rm B}_2$, ${\rm B}_3$ の場所から,逆に最初の 4 点 ${\rm A}_1$, ${\rm A}_2$, ${\rm A}_3$, ${\rm A}_4$ を復元しようとしても,一意的には定まりません.しかし,${\rm B}_1$, ${\rm B}_2$, ${\rm B}_3$ と ${\rm A}_1$ の場所が分かれば,残りの 3 点 ${\rm A}_2$, ${\rm A}_3$, ${\rm A}_4$ は一般に一意的に定まります.その場所を作図により求めてください.

出題:阿賀岡芳夫 (広島大学名誉教授)

応募規定[解答掲載2026年12月号]

郵送の場合

B5判の用紙をご使用のうえ,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:9月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記宛先までお送りください.

〒170-8474 東京都豊島区南大塚3-12-4
日本評論社 数学セミナー〈エレガントな解答をもとむ〉係

メール送信の場合

B5判のサイズで,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:9月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記フォームから PDF ファイルを送信して下さい (ファイルサイズ10MBまで).

解答記載に LaTeX ご利用の方は,テンプレートもご活用下さい.テンプレート利用は任意です.またテンプレートの漢字コードはUTF8です.ファイルが文字化けするときは適宜変換してお使いください.

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    注意事項

    • 締切:2026年9月8日
    • 二題に応募されるときは,郵送の場合は解答用紙を,メール送信の場合はファイルを,出題ごとにかえてください.
    • 年齢を忘れずにお書きください.
    • 解答用紙は両面の使用を不可とします.
    • 解答用紙はご返却できません.
    • 問題のご感想も歓迎します.
    • 出題掲載号:数学セミナー2026年9月号
    • 解答・講評は,本誌2026年12月号にてご確認ください.

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