(第9回)アヒルのようにみえればそれはアヒルである
プロ精神科医あるあるノート(兼本浩祐)| 2024.10.16

(毎月中旬更新予定)
20世紀、時代は「主体」というものを求めていました。「主体」というのは、まあ、言ってみれば自分のことです。今では「ださい」行動のひとつの典型として揶揄される(ディスられると言ったほうが通りがよいのでしょうか)ことがほとんどですが、「自分探し」は20世紀の合言葉でした。前回のスポ根ものも言ってみれば自己実現のひとつですから、自分探しと大きく括ってしまうこともできなくはありません。

中部PNESリサーチセンター所長。愛知医科大学精神神経科前教授。京都大学医学部卒業。専門は精神病理学、臨床てんかん学。『てんかん学ハンドブック』第4版、『精神科医はそのときどう考えるか』(共に医学書院)、『普通という異常』(講談社現代新書)など著書多数。