お金持ちは利己的か?:所得と援助の関係性

海外論文サーベイ(経済セミナー)| 2020.10.19
 雑誌『経済セミナー』の "海外論文Survey" からの転載です.

(奇数月下旬更新予定)

Erkal Nisvan, Lata Gangadharan, and Nikos Nikiforakis (2011) “Relative Earnings and Giving in a Real-Effort Experiment,” American Economic Review, 101(7), pp.3330-3348.

森 知晴

$\def\t#1{\text{#1}}\def\dfrac#1#2{\displaystyle\frac{#1}{#2}}$

お金持ちほど援助をする — 一見当たり前に見えるこの命題であるが、実証的にはこのような関係は確認されていない。今回紹介する Erkal et al. (2011)は、実労働実験(real-effort experiment)と呼ばれる手法を用いて、この命題が成り立たないことを確認し、その背後のメカニズムを分析している。彼らの研究は、「よりお金を稼ぐ人は、自分のことしか考えない利己的な人である」という関係が背後にある可能性を示唆している。

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