出題(2022年6月号掲載分)/応募締切(6月8日)/解答(2022年9月号掲載)
出題1
n を正の整数として,以下で定まる列 (a1,a2,⋯,an) を考えます.
a1=2n−1,ak=((1+√k)n−1)⋅(1+k−1∑i=1ai)(2≦k≦n)この列の最後の項 an について,「良い」上からの評価 (つまり,an≦bn を満たす bn) を見つけてください.また,その「良さ」の説明も添えてください.「良さ」の基準としては,例えば
- 精度が良い (bn の値が an に近い)
- 表示が簡潔である
- 証明が簡単である
などが考えられますが,上記以外の基準でも構いません.何を「良さ」として主張するかの選択も解答の一部と考えてください.
出題:縫田光司
出題2
p を奇素数とします.
(1) 合同不定方程式 x2+y2≡1 (modp) の x≢0 (modp), y≢0 (modp), x2≢y2 (modp) となる解で互いに非同値である解の総数を求めてください.ここ で,x≡a (modp), y≡b (modp) なる解に対し (x,y)≡(±a,±b) (modp) および (x,y)≡(±b,±a) (modp) なる 8 つの解を解 (a,b) と同値な解といいます.
(2) Fp={0,1,⋯,p−1} とします.p を法としてある整数の平方数に合同な数を p を法とする平方数といいます.0 と合同な整数は平方数としません.p を法として整数 a が 2 つの異なる平方数 x2,y2 の差 x2−y2 に合同になるような x2 と y2 (x2,y2∈Fp) の対 (x2,y2) の総数を N(a) で表します.Fp∖{0} に属するすべての整数 a に対し N(a) の値を求めてください.
例えば p=7 のとき,平方数は 1,4,2 の 3 つで,平方数の差の値は 7 を法として 2−1≡1, 4−2≡2, 4−1≡3, 1−4≡4, 2−4≡5, 1−2≡6 となり,任意の整数 a (a∈F7∖{0}) に対して N(a)=1 です.
次に 1 の p 乗根で 1 でないものの 1 つを ζ (ζ≠1,ζp=1) とします.さらに α=p−1∑i=0ζi2 とおくとき,複素数 α の絶対値は √p であることを示してください.
出題:中川暢夫
応募規定[解答掲載2022年9月号]
郵送の場合
B5判の用紙をご使用のうえ,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:6月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記宛先までお送りください.
〒170-8474 東京都豊島区南大塚3-12-4
日本評論社 数学セミナー〈エレガントな解答をもとむ〉係
メール送信の場合
B5判のサイズで,解答用紙l枚ごとにA:出題の番号(例:6月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記フォームから PDF ファイルを送信して下さい (ファイルサイズ10MBまで).
解答記載に LaTeX ご利用の方は,テンプレートもご活用下さい.テンプレート利用は任意です.またテンプレートの漢字コードはUTF8です.ファイルが文字化けするときは適宜変換してお使いください.
投稿フォームが上手く動かないなどの場合は,susemi_elegant@nippyo.co.jp に直接お送り下さい.
注意事項
- 締切:2022年6月8日
- 二題に応募されるときは,郵送の場合は解答用紙を,メール送信の場合はファイルを,出題ごとにかえてください.
- 年齢を忘れずにお書きください.
- 解答用紙は両面の使用を不可とします.
- 解答用紙はご返却できません.
- 問題のご感想も歓迎します.
- 出題掲載号:数学セミナー2022年6月号
- 解答・講評は,本誌2022年9月号にてご確認ください.