序文(特別企画:子どもと大人 支援のはざま)(編:上鹿渡和宏)

特別企画から(こころの科学)| 2025.04.17
心理臨床、精神医療、教育、福祉等の領域で対人援助にかかわる人、「こころ」に関心のある一般の人を読者対象とする学術教養誌「こころの科学」。毎号の特別企画では、科学的知見の単なる解説ではなく、臨床実践に基づいた具体的な記述を旨としています。そうした特別企画の一部をご紹介します。

(毎月中旬更新予定)

◆本記事は「こころの科学」241号(2025年5月号)の、上鹿渡和宏編「特別企画:子どもと大人 支援のはざま」に掲載されている序文です。◆

子どもと成人の支援のはざまについては、「18歳の壁」といわれ、子ども期と成人期の支援の断絶が課題として挙げられてきた。福祉、教育、司法、医療など、未成年には成人と異なる支援の枠組みが用意され、「子ども」には特別なケアが必要との考えは社会で広く共有されてきた。一方で18歳を機に受けられる公的支援が減り、孤立を深める事例も多くあり、特別支援学校を卒業したり、児童養護施設を退所した後に支援が手薄になること等が解決すべき課題として指摘されてきた。法律上は18歳ではなく20歳を境界とする場合もあり、福祉、教育、司法、医療等さまざまな領域でそれぞれの「18歳の壁」がある。

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