出題(2022年2月号掲載分)/応募締切(2月8日)/解答(2022年5月号掲載)

エレガントな解答をもとむ(数学セミナー)| 2022.01.11
 『数学セミナー』のコーナー「エレガントな解答をもとむ」の出題を掲載します.奮ってご応募ください.解答・講評(3ヶ月後)は,本誌にてご確認ください.

(毎月10日頃の掲載予定)

$\def\t#1{\text{#1}}\def\dfrac#1#2{\displaystyle\frac{#1}{#2}}$

出題1

(1) $n$ を正の定整数とします.$1$ から $n$ までの整数が等しい確率で現れる「$n$ 面サイコロ」を考えます.それを 3 個同時に振って,出た目の和が $k$ になる確率 $p_k$ を求め,$p_k$ を$k$ の範囲に応じて,それぞれの範囲で $n$ を助変数とする $k$ の多項式で表現してください.

(2) (1)で求めた $p_k$ の式を,整数値 $k$ から連続的な変数 $x$ に一次変換します.中央値を $x = 0$,値が $0$ でない範囲を $-3 < x < 3$ に標準化した上で,$n\to\infty$ とした極限関数 $\varphi(x)$ を求め,それがある確率分布の密度関数になるように「調整」してください.

(3) (2)で求めた $\varphi(x)$ の標準偏差を $1$ になるように正規化して,それを標準正規分布の密度関数 $f(x)=\dfrac 1{\sqrt{2\pi}}e^{-x^2/2}$ と比較してください.

注意 正規分布表が手許になければ,(3)を省略してもかまいません.

出題:一松信

出題2

円周の長さとその直径の比である円周率 $\pi$ の近似値を求めることは,古くから人々の関心事であり続けた.日本でも,江戸時代の 17 世紀中ごろには,多くの和算家たちによって数十桁まで精密に計算がなされていたという.それから 300 年以上経った現代では,スーパーコンピュータを使うことで,62 兆を超える桁数 (2021 年現在) まで正確に計算できるようになった.では,現代に生きる我々は,そのような高度な計算技術を使わず素朴に計算をするなら,円周率にどの程度迫れるのであろうか? 今回は以下のように円の内接多角形を用いて有理数で円周率に迫ってみよう.

問題 有理数 $r$ を半径とする平面上の円に内接する,有理数 $R$ の面積をもつ多角形で,円周率の下からの近似 $\dfrac{R}{r^2}$ として少なくとも
\begin{align*}
3.05< \frac{R}{r^2}<\pi
\end{align*}を実現するようなものを見つけてください.円周率により近く,分かりやすい多角形を用いたものをお待ちしています.

出題:丹下基生

応募規定[解答掲載2022年5月号]

郵送の場合

B5判の用紙をご使用のうえ,解答用紙 l 枚ごとにA:出題の番号(例:2月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記宛先までお送りください.

〒170-8474 東京都豊島区南大塚3-12-4
日本評論社 数学セミナー〈エレガントな解答をもとむ〉係

メール送信の場合

B5判のサイズで,解答用紙l枚ごとにA:出題の番号(例:2月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記フォームから PDF ファイルを送信して下さい (ファイルサイズ10MBまで).

解答記載に LaTeX ご利用の方は,テンプレートもご活用下さい.テンプレート利用は任意です.またテンプレートの漢字コードはUTF8です.ファイルが文字化けするときは適宜変換してお使いください.

「エレガントな解答をもとむ」解答投稿フォーム

問題番号  :
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このアドレスに,投稿確認用のメールをお送りします.
受信確認が不要な方は空欄で構いません.
編集部に届くメールと同内容のものを送信しますので,お送りいただくPDFファイルも添付されます.
メールアドレスは返信用に使うだけで,収集することはありません.

※解答PDFを添付して下さい

投稿フォームが上手く動かないなどの場合は,susemi_elegant@nippyo.co.jp に直接お送り下さい.

注意事項

  • 締切:2022年2月8日
  • 二題に応募されるときは,郵送の場合は解答用紙を,メール送信の場合はファイルを,出題ごとにかえてください.
  • 年齢を忘れずにお書きください.
  • 解答用紙は両面の使用を不可とします.
  • 解答用紙はご返却できません.
  • 問題のご感想も歓迎します.
  • 出題掲載号:数学セミナー2022年2月号
  • 解答・講評は,本誌2022年5月号にてご確認ください.

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