出題(2025年6月号掲載分)/応募締切(6月8日)/解答(2025年9月号掲載)
出題1
正の整数 n と定数 c に対し,
(x+c)n=(x+c)(x+c−1)⋯(x+c−n+1)とおきます.ただし,x は変数です.(いわゆる,下降階乗べきのことです.)
正の整数 d と非負整数 e に対し,以下の 2 つの x に関する方程式の解が,負の整数もしくは実部が e−d−12 の複素数となることを示してください.
(1) e∑k=0(x+d−k)d=0
(2) e∑k=0eCk(x+d−k)d=0
ただし,eCk は二項係数を表します.
(1) は肩慣らし用の問題です.ぜひ (2) に挑戦してみてください.
出題:東谷章弘 (大阪大学大学院情報科学研究科)
出題2
ある惑星には海がなく陸地ばかりで,それが 3 つ以上の国に分かれている.ただし,国境を含めた国の形は,飛び地,穴,自己接触した国境がない,つまり,円盤と同相であると仮定しておく.各国には国境警備隊が 1 隊あり,国境のすぐ内側を左回り (国境を右手に見る方向) に,毎日,24 時間をかけて一周している.しかし,2 国の警備隊が国境を挟んで出会うことで紛争が頻発しているため,国連が各国の警備隊の出発点と時刻ごとの進行速度とを調整して,警備隊が出会わないようにすることになった.ただし,どの国の警備隊も,進行速度の変化は指示に従うが,軍隊のプライドとして前進あるのみで後退はできないと言っている.
(1)各国の警備隊は前進のみを続けて一周するという条件では,国連の目的は達成できないことを証明せよ.
(2)国境に沿った一時的な後退を警備隊に指示できる場合,後退を指示する回数を最小限にして目的を達成する方法を与えよ.
(3)惑星の形が球ではなくてドーナッツのような形だった場合も考察せよ.この場合も,国の形は円盤と同相であると仮定しておく.
出題:山田修司 (京都産業大学理学部)
応募規定[解答掲載2025年9月号]
郵送の場合
B5判の用紙をご使用のうえ,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:6月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記宛先までお送りください.
〒170-8474 東京都豊島区南大塚3-12-4
日本評論社 数学セミナー〈エレガントな解答をもとむ〉係
メール送信の場合
B5判のサイズで,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:6月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記フォームから PDF ファイルを送信して下さい (ファイルサイズ10MBまで).
解答記載に LaTeX ご利用の方は,テンプレートもご活用下さい.テンプレート利用は任意です.またテンプレートの漢字コードはUTF8です.ファイルが文字化けするときは適宜変換してお使いください.
(1)投稿フォームが上手く動かない,(2)受信確認メール希望の方でメールが届かない,などの場合,susemi_elegant@nippyo.co.jp に直接お送り下さい.
注意事項
- 締切:2025年6月8日
- 二題に応募されるときは,郵送の場合は解答用紙を,メール送信の場合はファイルを,出題ごとにかえてください.
- 年齢を忘れずにお書きください.
- 解答用紙は両面の使用を不可とします.
- 解答用紙はご返却できません.
- 問題のご感想も歓迎します.
- 出題掲載号:数学セミナー2025年6月号
- 解答・講評は,本誌2025年9月号にてご確認ください.
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