出題(2024年11月号掲載分)/応募締切(11月8日)/解答(2025年2月号掲載)
出題1
1×2 のサイズの畳があります.これを敷き詰めて,サイズが 3×3 以上の,穴がない長方形の部屋 (ただし正方形も含む) を作りたいのですが,制約条件があります.
(1) 短辺同士をぴったり合わせて並べてはいけない.
(2) 長辺同士をぴったり合わせて並べてはいけない.
この 2 つの制約を同時に満たして長方形の部屋を作るのは明らかに無理そうですが,どちらか片方の制約だけだとどうでしょう.(1) だけ課した場合は 4×4 の部屋を簡単に作れます.それでは (2) だけを課した場合,解があればその解を示し,解がないのであれば解がないことの証明をしてください.
出題:竹内郁雄(東京大学名誉教授)
出題2
0 または 1 を係数とする高々 2 次の多項式の集合
Ω={a2x2+a1x+a0|ai∈{0,1} (i=0,1,2)}について,Ω が和について閉じるように,二つの要素の和を mod 2 での係数の和として定義します.つまり,a2x2+a1x+a0,b2x2+b1x+b0∈Ω に対して
(a2x2+a1x+a0)+(b2x2+b1x+b0)=c2x2+c1x+c0∈Ωで,ci≡ai+bi (mod 2) とします.例えば,x2+x+1,x2+1∈Ω については
(x2+x+1)+(x2+1)=x
Ω の要素の数は 8 なので,Ω から Ω への全単射写像 (要素を 1:1 に対応させる写像) は 8! 個あります.そのうち,次の性質 (1) を満たす写像 F の個数,および性質 (2) を満たす写像 F の個数を答えてください.
(1) 任意の g,h∈Ω に対して,F(g+h)=F(g)+F(h) かつ F(F(g))=g.
(2) 任意の g,h∈Ω に対して,F(g+F(h+F(g)))=F(g)+F(g+F(h)) かつ F(0)=0.
例えば,(1) の性質を満たす F の例は恒等写像や
F(a2x2+a1x+a0)=a0x2+a1x+a2などです.また,Fが (1) を満たせば (2) を満たすこともわかるので,この例は (2) も満たします.
出題:時弘哲治(武蔵野大学工学部数理工学科)
応募規定[解答掲載2025年2月号]
郵送の場合
B5判の用紙をご使用のうえ,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:11月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記宛先までお送りください.
〒170-8474 東京都豊島区南大塚3-12-4
日本評論社 数学セミナー〈エレガントな解答をもとむ〉係
メール送信の場合
B5判のサイズで,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:11月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記フォームから PDF ファイルを送信して下さい (ファイルサイズ10MBまで).
解答記載に LaTeX ご利用の方は,テンプレートもご活用下さい.テンプレート利用は任意です.またテンプレートの漢字コードはUTF8です.ファイルが文字化けするときは適宜変換してお使いください.
(1)投稿フォームが上手く動かない,(2)受信確認メール希望の方でメールが届かない,などの場合,susemi_elegant@nippyo.co.jp に直接お送り下さい.
注意事項
- 締切:2024年11月8日
- 二題に応募されるときは,郵送の場合は解答用紙を,メール送信の場合はファイルを,出題ごとにかえてください.
- 年齢を忘れずにお書きください.
- 解答用紙は両面の使用を不可とします.
- 解答用紙はご返却できません.
- 問題のご感想も歓迎します.
- 出題掲載号:数学セミナー2024年11月号
- 解答・講評は,本誌2025年2月号にてご確認ください.
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