(第4回)専門性を支える5つの土台「PEACE」
#小さな調整が大きな変化を:発達障害の方々にとって「悪くない暮らし」のために(佐々木康栄)| 2025.07.08

(毎月上旬更新予定)
はじめに
第1回から「倫理観」に触れてきましたが、想いだけではどうにもならないことも少なくありません。想いを形にするには専門的な知識や技術が不可欠です。前回は「専門性」を扱い、支援の軸という言葉を用いました。
今回は、その軸を支える土台=コアバリューについてお伝えします。
私が所属するよこはま発達グループでは、支援の指針を PEACE(ピース)と名づけ共有しています。「誰にとっても平和で穏やかな社会を」という願いを込め、以下の5つの頭文字で構成されています。

公認心理師/臨床心理士/精神保健福祉士
知的障害や成人の自閉症の方の生活支援、療育センターでの勤務を経て、現在は発達障害の方々のサポートを専門とするよこはま発達グループにて、医療・療育・相談・啓発活動などに従事。人材育成のための講演、全国の障害福祉機関や保育園/幼稚園へのコンサルテーションも担っている。TEACCHプログラム研究会東北支部の代表のほか、デザインやアートの力を活用し、障害のある方々の多様な形での社会参加を目指す株式会社クロス・カンパニーのアドバイザーも担っている。著書には『場面別気になる子の保育サポートアイデアBOOK』(単著、中央法規出版、2024年)などがある。