(第12回)「ご本人のために」と「ご本人が望むこと」は、同じだろうか

#小さな調整が大きな変化を:発達障害の方々にとって「悪くない暮らし」のために(佐々木康栄)| 2026.10.07
発達障害のある方やそのご家族が安心して地域で生活できる、そんな「あたりまえの日常」を支えるために、私たちには何ができるでしょうか。本連載では、私の臨床経験をもとに、誰もがその人らしく暮らせるためのあり方を模索していきたいと思います。正解はないかもしれませんが、一人ひとりができる小さなことが、ときに大きな支えとなります。私たちができる「小さな調整」を一緒に考えていきましょう。なお、本連載で紹介するエピソードは、個人情報保護や守秘義務の観点から、特定の個人を識別できないように配慮し、事実関係を損なわない範囲で一部修正を加えています。

(偶数月上旬更新予定)

支援に携わっていると、「この方は、これができるようになったほうがいい」と考えることがあります。

一人で買い物ができるようになったほうがいい。
自分で予定を管理できるようになったほうがいい。
掃除や片づけができるようになったほうがいい。
自分の気持ちを伝えられるようになったほうがいい。

もちろん、現場では理由もなくそう考えているわけではありません。

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佐々木康栄(ささき・こうえい)
公認心理師/臨床心理士/精神保健福祉士
知的障害や成人の自閉症の方の生活支援、療育センターでの勤務を経て、現在は発達障害の方々のサポートを専門とするよこはま発達グループにて、医療・療育・相談・啓発活動などに従事。人材育成のための講演、全国の障害福祉機関や保育園/幼稚園へのコンサルテーションも担っている。TEACCHプログラム研究会東北支部の代表のほか、デザインやアートの力を活用し、障害のある方々の多様な形での社会参加を目指す株式会社クロス・カンパニーのアドバイザーも担っている。著書には『場面別気になる子の保育サポートアイデアBOOK』(単著、中央法規出版、2024年)などがある。

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