序文(特別企画:ドメスティック・バイオレンス)(編:亀岡智美)

特別企画から(こころの科学)| 2021.08.17
心理臨床、精神医療、教育、福祉等の領域で対人援助にかかわる人、「こころ」に関心のある一般の人を読者対象とする学術教養誌「こころの科学」。毎号の特別企画では、科学的知見の単なる解説ではなく、臨床実践に基づいた具体的な記述を旨としています。そうした特別企画の一部をご紹介します。

(毎月中旬更新予定)

◆本記事は「こころの科学」219号(2021年9月号)の、亀岡智美編「特別企画:ドメスティック・バイオレンス」に掲載されている序文です。◆

2001年に制定された「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」は、その後数度の改正を経て、およそ20年の間、「配偶者からの暴力は、犯罪となる行為を含む重大な人権侵害である」という概念を、世の中に浸透させる役割を担ってきた。「ドメスティック・バイオレンス(DV)」ということばが、一般の人々にもよく知られるようになり、DVは夫婦間のみならず、その他の親密な関係性の中でも起こり得るものであるということが共有されるようになったことの意義は大きい。

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