『医療機関の個別指導・監査がわかる本:医科・歯科・薬局のためのQ&A』(著:永淵智=堀裕岳)

一冊散策| 2020.11.25
新刊を中心に,小社刊行の本を毎月いくつか紹介します.

 

 

はじめに

本書は、医科・歯科の保険医療機関や保険薬局で業務を行う医師、歯科医師、薬剤師、事務長を主な対象に、保険診療や保険調剤に関して知っておくべき基本的な事項をQ&A形式でまとめたものです。

筆者たちは、日頃、弁護士として、地方厚生局による保険医療機関等への個別指導・監査に帯同しています。この経験から知ることのできた、個別指導や監査で地方厚生局が重視しているポイントをお伝えしたいと考え、本書を執筆しました。

その理由は、個別指導や監査の対象とされた医療機関等からご相談いただく中で、保険制度等に対する基本的な理解が不十分なまま診療や調剤を行っているケースが非常に多いと感じたからです。その原因として、①医療機関や薬局の方が保険診療や保険調剤の基本を理解するための場や機会が十分に提供されていない、②業務多忙のため勉強する時間がとれない、③自分で勉強するにも難しくてなかなか理解しづらい、といったことがあるのではないかと思います。

そこで、医科・歯科の保険医療機関や保険薬局で業務に従事する方々が最低限知っておくべき事項について、できるだけわかりやすく簡潔にするため、Q&A形式でまとめることにしました。本書が、正しい理解に基づいた保険診療や保険調剤を行い、個別指導や監査の対象となった場合でも、これに適切に対応する一助になれば幸いです。

目次

はじめに

第1章 保険診療の基本

Q.1 保険診療の仕組みを教えてください。
Q.2 保険医療機関が保険診療を行えなくなった場合のリスクを教えてください。
Q.3 保険診療を行うために必要な保険医登録や保険医療機関の届出とはどういうものですか。
Q.4 医療保険の種類にはどのようなものがありますか。
Q.5 病気やけがに関する健康保険の給付の種類にはどのようなものがありますか。
Q.6 保険診療の対象外となる診療にはどのようなものがありますか。
Q.7 診療報酬制度とはどのようなものですか。
Q.8 医療機関が診療報酬請求する権利はいつまで行使できますか。
Q.9 審査支払機関による審査とはどのようなものですか。
Q.10 施設基準の届出とはどういうものですか。
Q.11 審査支払機関による審査の基準はどのようなものですか。
Q.12 支払基金からの呼び出しとはどのようなものですか。
Q.13 縦覧点検、突合点検とはどのようなものですか。
Q.14 審査支払機関はどのような点を見て、優先的に審査する医療機関を選別しているのですか。
Q.15 レセプトを点検する際、医療機関はどのような点に気をつけるべきでしょうか。
Q.16 レセプト上の傷病名や請求項目のみでは診療内容に関する説明が不十分と思われる場合は、どうすればよいですか。
Q.17 増減点連絡書とは何ですか。
Q.18 審査支払機関の審査に対して不服がある場合の再審査請求とはどのようなものですか。

第2章 指導と監査

Q.19 地方厚生局による指導にはどのようなものがありますか。
Q.20 指導と監査の違いについて教えてください。
Q.21 集団的個別指導とはどのようなものですか。
Q.22 集団的個別指導の対象となるのはどのような場合でしょうか。
Q.23 集団的個別指導ではどのような準備をすればよいでしょうか。
Q.24 新規個別指導とはどのようなものですか。
Q.25 新規個別指導ではどんな点に注意すべきでしょうか。
Q.26 通常の個別指導とはどのようなものですか。
Q.27 通常の個別指導の対象となるのはどのような場合でしょうか。
Q.28 通常の個別指導の対象となった場合、どのような準備をすればよいでしょうか。
Q.29 保険医療機関が通常の個別指導を受けた場合のリスクを教えてください。
Q.30 集団的個別指導、新規個別指導、通常の個別指導を拒否することはできますか。
Q.31 集団的個別指導、新規個別指導、通常の個別指導において、弁護士に帯同してもらうことはできますか。また、弁護士が帯同することで不利益を被ることはありませんか。
Q.32 個別指導において、地方厚生局から診療録をコピーさせてほしいと言われました。応じないといけないのでしょうか。
Q.33 監査とはどのような手続ですか。
Q.34 監査における地方厚生局の権限はどのようなものでしょうか。
Q.35 患者に対する実地調査はどのように行われるのでしょうか。
Q.36 監査の対象となるのはどのような場合でしょうか。
Q.37 不正請求と呼ばれるものには、どのような種類がありますか。
Q.38 監査はどのように実施されるのでしょうか。
Q.39 監査において弁護士に帯同してもらうメリットを教えてください。
Q.40 監査手続において録音をすることはできますか。
Q.41 開設者が持病により体調が優れない状態です。監査手続において何らかの配慮をしてもらえるのでしょうか。
Q.42 患者個別調書とはどのようなものですか。
Q.43 監査後の処分として、どのようなものがありますか。
Q.44 個別指導や監査の対象とならないようにするためには、どのような対策をすればよいでしょうか。
Q.45 取消処分とはどのようなものですか。
Q.46 保険医の登録や保険医療機関の指定を取消された場合、どうなるのでしょうか。
Q.47 保険医の登録や保険医療機関の指定を取消された場合、5年経過すれば必ず保険診療を再度行うことができるのでしょうか。
Q.48 聴聞手続とはどのようなものですか。
Q.49 聴聞において弁明をすることに意味はあるのでしょうか。
Q.50 聴聞への対応について、弁護士を代理人に選任することはできるのでしょうか。
Q.51 取消処分に不服がある場合、どのような対応をすればよいでしょうか。
Q.52 取消訴訟において保険医療機関が勝訴したケースはありますか。

第3章 療養担当規則に基づく保険診療

Q.53 療養担当規則とはどのようなものでしょうか。
Q.54 診療録の記載で注意すべき点は何でしょうか。
Q.55 診療録はどのくらいの期間保存しなければならないのでしょうか。
Q.56 混合診療が禁止されていることとの関係で、保険外診療(自由診療、予防接種、健康診断等)の診療録はどのように作成しなければならないのでしょうか。
Q.57 診療録の記載が不十分な場合、どのような問題がありますか。
Q.58 診療録への記載が算定要件となっているのは、どのような場合でしょうか。
Q.59 診療録への傷病名の記載について、どのような点に注意すればよいでしょうか。
Q.60 電子カルテを使用している場合、どのような点に注意すべきでしょうか。
Q.61 他の医療機関からの照会について、注意すべきことは何ですか。
Q.62 診療録の記載において、レセプト病名が禁止されているのはなぜでしょうか。
Q.63 自院のスタッフやその家族等を診察する際、自己負担分の医療費を取らないことには問題があるでしょうか。
Q.64 患者が一部負担金の支払を行わない場合、どのように対応するべきですか。
Q.65 患者に対し自己負担を求めることができるものには、何がありますか。
Q.66 領収証の作成・交付に際し、注意すべき点は何でしょうか。
Q.67 明細書の作成・交付に際し、注意すべき点は何でしょうか。
Q.68 患者から「薬だけほしい」と言われ、診察をせずに処方している場合がありますが、問題があるでしょうか。
Q.69 日々の業務では点数表に従って保険請求を行っていますが、特殊な療法または新しい療法については請求が認められないのはなぜでしょうか。
Q.70 保険を使って健康診断を行うことは、なぜ認められていないのでしょうか。
Q.71 来院してもらうことのお礼として一部負担金を減額することは、認められないのでしょうか。
Q.72 患者紹介について、問題となるのはどのような場合でしょうか。
Q.73 患者に特定の保険薬局を勧めてはいけないと聞きましたが、なぜでしょうか。
Q.74 アルバイトで来ていた医師が辞めた際、地方厚生局への届出をしていませんが、問題があるでしょうか。
Q.75 病院または診療所内に掲示しておかなければならないとされているものには、どのようなものがありますか。
Q.76 自己診療と自家診療はどのように異なるのでしょうか。
Q.77 当初、自費診療で行っていた治療を、途中から保険診療に切り替えることはできますか。
Q.78 健康診断や検査の結果のみを説明した場合、再診料をとれないのはなぜでしょうか。
Q.79 患者が有効期限の切れた保険証を提示した場合、どのように対応すべきでしょうか。
Q.80 保険外併用療養費については、混合診療にあたらず、患者に実費請求ができると聞きました。それはどういうものですか。
Q.81 患者申出療養の対象となる医療の類型にはどのようなものがありますか。
Q.82 「高齢者の医療の確保に関する法律の規定による療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準(療養担当基準)」とは、どのようなものですか。
Q.83 歯科医師が「歯科材料」について注意すべき点は何ですか。
Q.84 歯科医師が「歯科診療の具体的方針」について注意すべき点は何ですか。

第4章 薬担規則に基づく保険調剤

Q.85 薬担規則で定められている「保険薬局の独立性」とは、どのようなものでしょうか。
Q.86 薬担規則で定められている「保険医療機関と一体的な構造」とは、どのような場合を指すのでしょうか。
Q.87 薬担規則にある「保険医療機関と一体的な経営」とは、どのような場合を指すのでしょうか。
Q.88 保険薬局において行わなければならないとされる標示や掲示には、どのようなものがありますか。
Q.89 保険薬局が、保険調剤の一部負担金の受領に際して患者にポイントを付与することはできますか。
Q.90 保険薬剤師は、患者の服薬状況や服薬歴に関し、保険薬局で把握している限りの情報を確認すればよいのでしょうか。
Q.91 保険薬局は患者に領収証を交付しなければならないとされていますが、どのような領収証を交付する必要があるのでしょうか。
Q.92 処方箋及び調剤録は、どのくらいの期間保存しなければならないのでしょうか。

第5章 個別指導で注意すべき指摘事項(医科編)

Q.93 診療録は診療の都度記載する必要があるとのことですが、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.94 診療録への傷病名の記載について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.95 診療録の様式について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.96 電子カルテ(電子媒体の記録)について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.97 レセプトの記載等について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.98 一部負担金の受領について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.99 領収証等の交付について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.100 基本診療料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.101 医学管理等について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.102 在宅患者診療・指導料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.103 在宅療養指導管理料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.104 検査・画像診断・病理診断について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.105 投薬・注射、薬剤料等について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.106 リハビリテーションについて、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.107 精神科専門療法について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.108 処置料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.109 手術について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.110 麻酔料や麻酔管理料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.111 薬剤管理指導料等について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.112 入院時食事療養費等について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.113 保険医療機関の掲示・届出事項等について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。

第6章 個別指導で注意すべき指摘事項(歯科編)

Q.114 歯科の診療録の記載について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.115 歯科技工指示書について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.116 歯科初診料、歯科再診料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.117 歯科疾患管理料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.118 歯科衛生実地指導料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.119 薬剤情報提供料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.120 新製有床義歯管理料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.121 歯科訪問診療料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.122 歯周病検査について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.123 画像診断について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.124 歯周治療について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.125 保険外診療について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.126 保険医療機関(歯科)の掲示事項について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.127 診療報酬請求について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.128 一部負担金等について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。

第7章 個別指導で注意すべき指摘事項(薬局編)

Q.129 保険薬局の処方内容について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.130 処方箋の取扱いについて、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.131 調剤録について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.132 調剤技術料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.133 薬剤服用歴の記録について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.134 薬剤服用歴の記録の電子保存について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.135 薬剤情報提供文書について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.136 重複投薬・相互作用等防止加算について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.137 特定薬剤管理指導加算について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.138 乳幼児服薬指導加算について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.139 かかりつけ薬剤師指導料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.140 麻薬管理指導加算について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.141 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.142 在宅患者訪問薬剤管理指導料について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。
Q.143 その他の事務的事項について、個別指導対策として注意すべき点は何ですか。

付録
保険医療機関及び保険医療養担当規則/保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則/患者個別調書/診療録(様式第一号(一)の1)/領収証(医科)/明細書/領収証(薬局)

索引

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