(第3回)性教育はエッチなの?

シゲ先生と考える教育の中の多様性(鈴木茂義)| 2023.03.22
多様性尊重、LGBTQ+、セクシュアルマイノリティ、ジェンダー平等という言葉が聞かれて久しいですが、「多様性」とはいったいどのようなものなのでしょうか。自身がゲイであることをカミングアウトした小学校の先生が、学校や子どもとのエピソードを交えながら多様性について発信していきます。

(毎月下旬更新予定)

「セックス!」「性交!」「恥ずかしがらずに大きな声で復唱しなさい!」私が小学校のときの出来事です。記憶の中で、初めての性教育の授業でした。当時の担任の先生が、少し緊張していたのを覚えています。

性教育って恥ずかしいことなの?

その日は何の前置きもなく、性教育の授業が始まりました。担任の先生が、大きな模造紙に描かれた女の子と男の子の裸のイラストを黒板にどーんと掲示しました。私も含め、クラスの友人たちはお互いに顔を見合わせています。クスクス笑い声も聞こえます。恥ずかしいやらおかしいやらで、どうしてよいかわからずにいます。しかし、担任の先生の前でザワザワしていると叱られてしまうので何とか平静を保っていました。

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鈴木茂義(すずき・しげよし)
公立小学校非常勤講師、プライドハウス東京理事、常設のLGBTQ+センタープライドハウス東京レガシーのスタッフ。専門は特別支援教育、教育相談、教育カウンセリングなど。LGBTQ+や教育に関する講演活動を行い、性の多様性やより良い「生き方」「あり方」について参加者と共に考えている。