(第5回)祈ること、“にもかかわらず”笑うこと

子育てのノロイを解きほぐす―発達障害の子どもに学ぶ(赤木和重)| 2020.01.10
「〇〇ができないとダメ!」「みんなと一緒でないといけません!」「子育て、かくあるべし!」……そんな子育ての“ノロイ”に、気づけばとらわれていませんか? 発達障害の子どもとかかわる心理学者の優しいまなざしが、私たちにかけられたノロイをやわらかくしていきます。

(毎月上旬更新予定)

星野源さんのお母さん

この連載ではこれまで、子育てにまつわるさまざまなノロイについて触れてきました。しかし、そろそろ(早くも?)、「ノロイ」のネタが尽きてきました。「〇〇のノロイ」というタイトルが全然思いつきません……。あぁ。

ということで、今回は、「ノロイ」から離れます。加えて、「発達障害」のテーマからも離れて、思ったことをつらつらと書いてみます。

大晦日に紅白歌合戦を観たこともあって、久しぶりに星野源さんのエッセイ集『そして生活はつづく』(文春文庫)を手にとりました。さまざまなエッセイが収められているのですが、そのなかに、星野さんのお母さん(ようこちゃん)に関するエピソードが載っていました。長くなりますが、雰囲気がよく伝わるので、星野さんの文章をそのまま抜き出します。

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赤木和重(あかぎ・かずしげ)
神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授。専門は発達心理学、インクルーシブ教育。同時に、保育・学校現場に入り、子どもや教師の姿に感動し、それを理論化する仕事をしている。著書に『アメリカの教室に入ってみた:貧困地区の公立学校から超インクルーシブ教育まで』(ひとなる書房)、『目からウロコ!驚愕と共感の自閉症スペクトラム入門』(全国障害者問題研究会出版部)など。現在、わが子とのポケモンカードバトルに夢中。